道草反省日記

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「李朝・暗行記」皇なつき。女真(満州族)の戦士がかっこよすぎてこの1冊が手放せない!

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今日も僕のブログを読んでくださって、ありがとうございます!

 

大好きですばらしい漫画を1冊、紹介しますね。

 

「李朝・暗行記」と、いいます。

皇(すめらぎ)なつき さん作

 

はっきり覚えていませんが、もう15年以上・・・? 前かな。

新宿のルミネにあった、青山ブックセンターで買った本ですね。

 

とにかく、びっくりしました。

 

なにしろ舞台が李氏・朝鮮王朝。しかも韓流ブームの前です。

 

「よく調べた!」

「よく描いた!」

「よく着目した!」

と、拍手を贈りたいくらい、当時はマイナーだった分野です。

 

絵も、野に咲く花のように可憐で美しい。

 

いわゆる朝鮮版水戸黄門・暗行御史(アメンオサ)という人々のことは、僕はこの作品で初めて知りました。

 

この本の中で、もっとも気に入っているエピソードが、「北辺の疾風」です。

 

「冬になると鴨緑江を越えて野人(ヤイン)がやってくる―――」

のナレーション(?)とともにはじまる、どこか壮大なイメージの湧く物語です。

 

主人公の暗行御史以上に主役なのが、女真(ジュルチン)・満州族の青年です。

 

数年前に朝鮮の村を襲い、婚礼直前の娘を誘拐し、無理やり妻にし、子どもをもうけています。

 

その村に、ある日、さらわれた娘が逃げ帰ってきます。

 

しかし、すでに野人に汚された女として、彼女はおそらく二度と以前の社会には受け容れられません。

 

そこに野人、女真の戦士である青年が、たったひとりで彼女を追ってやってきます。

 

そしてこいつが、憎々しいほどに格好よすぎる。

弓の腕も立ちすぎる。

 

さらに彼は、村をゆるがす衝撃の発言をします。

「妻(さらわれ、逃げた娘)は、俺の子どもを生み、連れて逃げた。一緒に帰ろう。子どもはどこだ」と。

 

女真の戦士、

娘、

かつて娘の婚約者だった村のリーダーでもある好青年、

そこにかかわりあうことになった旅の暗行御史、

 

そして一向に姿の見えない、野人と娘の間に出来た子ども―――。まだ1歳の幼子はいまどこに?

 

「朝鮮人(ソラホー)と女真は万世の仇だ。しかし友よ。俺はソラホーが嫌いではない。あのうらやましいほどの誇り高さがな」

 

さりげなく語られるセリフ、登場人物たちの葛藤のそちらこちらに、

東アジアの雄大な歴史や民族の誇り、

文化、

互いへの恐れと隠れた敬愛、

また、それらに縛られ、翻弄される人々の姿が等身大になって映し出される、感動の一篇です。

 

ちなみに、僕の手元にある「李朝・暗行記」は、角川書店版の単行本です。

そのあと文庫本が出たようで、いま主に出回っているのはそちらのようですね。

 

単行本の場合、李朝・暗行記の3つのエピソード、

「鴛鴦恨」

「北辺の疾風」

「身世打令」

のほか、中国清朝を舞台にした

「貢院の鬼」

という小作品が収められています。

 

僕は近年、本という本をほとんど断捨離して、手元に置いていないのですが、漫画で唯一、本棚に残しているのが、以上の「李朝・暗行記」です。

 

ページをめくるごとに、大陸の風が吹いてきますよ。

 

おそまつ。

 

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