道草反省日記

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大地震!・・・即、命が危険にさらされる「旧耐震」賃貸物件は、まだ市場に大量に存在しています

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北海道で大きな地震が起きました。

 

実はこの記事、そのこととはまったく関係なく、8日の公開分に載せようと用意しておいたものです。

 

1日前倒しで、公開します。

 

いつもより倍、真面目な内容でつづるものです。

 

ぜひ、ご一読ください。

 

「旧耐震」を知っていますか?

 

さて、いきなりですが、

皆さんは「旧耐震」という言葉をご存知ですか?

 

建物の耐震基準を示す言葉です。

 

建設業界内、不動産業界内でよくつかわれます。

 

何を示す言葉なのかというと、この「旧耐震」という言葉、

「1981年(昭和56年)5月までに建築確認を受けた建物」を指し示します。

 

同年6月1日以降の確認であれば、「新耐震」となります。

この年、建物に耐震性をもたせるための基準が、大きく改正されたのです。

 

「新耐震」以降、建築確認を受けた建物は、手抜き工事や違法改造がない限りは、旧耐震による建物に比べ、地震の揺れにはかなり強くなりました。

 

加えて、新耐震基準は、2000年にさらに強化されました。

そのため、2000年6月1日以降に建築確認を受けた建物については、「2000年基準」と呼ぶことも多くなっています。

 

「旧耐震」「新耐震」「2000年基準」です。

ぜひ覚えておいてください。

 

旧耐震は「危険」です

 

さて、このうち、「旧耐震」です。

 

大きな地震の揺れに対しては、きわめて脆弱であることが知られています。

 

1995年の阪神大震災では、旧耐震のアパートに住んでいた若者と、旧耐震の家を建てて暮らしていた年配者に、死者が多く出た―――と、よく象徴的に言われます。

 

2016年の熊本地震においては、日本建築学会による、被災地益城町での「悉皆調査(しっかいちょうさ)」の結果がつとに有名です。

 

木造旧耐震

 倒壊・崩壊 28.2%

 大破 17.5%

 

木造新耐震(2000年基準前)

 倒壊・崩壊 8.7%

 大破 9.7%

 

木造2000年基準

 倒壊・崩壊 2.2%

 大破 3.8%

 

旧耐震の著しい危険性が、あらためて証明されたかたちです。

 

さて、僕は少し前まで、不動産屋を経営していました。

能力不足のため、これをつぶしてしまったので、いまは「50代フリーター」で生きているのですが、

 

このつぶれた可愛い会社で、僕が周りから「やめろ」と言われつつ、経営ポリシーのひとつに掲げていたのが、

「旧耐震物件は扱わない」(正式な耐震補強がなされているものを除いて)

でした。

 

ちなみに、僕のやっていたのは、賃貸物件の仲介です。

 

地元には大学もあって、たくさんの学生が部屋探しにやってきます。

 

僕は、危険なことが判っている旧耐震物件に、若い彼らを誘い、押し込めるのだけはご免なんです。

 

「旧耐震物件で大家が貸家業を営む」

「それを仲介して業者が利益を得る」

 

僕は、この行為が、反社会的とまではいえなくとも、すくなくとも反福祉的であると考えています。

そして、そのことを世の中に伝えることも自分の義務であると思い、宅地建物取引業(不動産業)の免許を数年前に申請しています。(そしていまは残念ながら返上しています)

 

旧耐震の危険性はあまり知られていません

 

とはいえ、僕の知る限り、

「旧耐震の賃貸に住むのは危険だよ」とアナウンスする声は、日本中、業界を見渡しても、ほぼ99%の範囲において挙がっていません。

 

「旧耐震のアパート・マンションオーナーは、耐震補強するお金が無いなら、事業から撤退すべき」

そう公に唱えている有力な人も、僕は業界に1人しか知りません。

 

ゆえになのか、どうなのか、

旧耐震賃貸物件は、まだまだかなりの数で存在しています。

 

しかも、狂おしいことには、たくさんの高齢大家さんの老後の生活をそれらから揚がる家賃が支えてしまってもいます。

 

それでも、僕からはハッキリと言わせていただきますね。

「旧耐震物件には、賃貸住宅市場からすみやかに退場してもらわないといけません」

 

退場してください。

大家さん、申し訳ないが、勇気をもって。

 

ちなみに、次に東京を巨大地震が襲うのは、いつのことになるのでしょうか。

 

それは誰にもわかりませんが、

明らかな事実として、東京を大地震が襲った際、もっとも悲惨なことが起こりうる場所のひとつとされる「環状7号線沿い木造密集地帯」、ここには多数の旧耐震アパートが建ち並んでいます。

 

これらが倒壊した場合、どんなことが起こるのか?

 

自明の理です。

時間帯によっては、中に住んでいる人の多くが、天井や家具の下敷きになったり、身体を動かせない状態で、建物内に閉じ込められたりするはずです。

 

そして、運が悪ければ、そこを火災が襲うでしょう。

 

これは、日本の地震災害における伝統ともいっていい情景です。

 

大正14年の「北但(ほくたん)震災」の際の手記には、「動けないまま焼け死ぬのはいやだ。いますぐ刃物で殺してくれ」と泣き叫ぶ人をおいて、炎から逃げざるをえなかった人の声が残されています。

 

人間の死に方にもいろいろありますが、これほどかわいそうなものもない気がします。

 

いかがでしょう。

 

以上、おそまつ。

 

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(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんより)