すばらしい体験をしてきました!
埼玉県さいたま市にある日本最大のサッカー専用スタジアム「埼玉スタジアム2002」のバックヤードを巡るスタジアムツアーに参加しました。
目前に広がる緑のピッチ。見上げる6万3700の観客席!
圧巻のスケールでした。
写真45枚を交えながらの感動の見学にお付き合いください!
スタジアムまでのアプローチ
埼玉スタジアム2002の最寄り駅は、埼玉高速鉄道の「浦和美園」駅です。東京メトロ南北線、東急目黒線と直通でつながっているため、都心からのアクセスもさほど不便ではありません。(ただしこの場所までは!)
浦和美園駅構内。改札を出たところです。2018年3月にお披露目されたばかりの「キャプテン翼」のステンドグラスがこの駅のシンボルです。
駅を出てきたところです。
駅前からスタジアム入口までを歩行者専用道路がつないでいます。ですが、その距離約1.2km! 若干しんどい道のりです。なお、試合開催時は、浦和美園駅および、他の駅からもシャトルバスが運行されます。(→ ご案内)
(鉄道の延伸計画は練られているのですが、いましばらくはこのまま・・・)
歩行者専用道路の脇には、浦和レッズ・オフィシャルサポーターズクラブの年ごとのフラッグが掲げられていました。柵の向こうは埼玉高速鉄道の車両基地です。
もっとも古いフラッグです。
次に古いもの。
その次に古いもの。なお、これらのフラッグは本来レッズの試合のある日に掲げられると聞いていたのですが、この日はスタジアムツアー開催日ということで、特別に掲出されていたのかもしれません。
いよいよスタジアムが見えてきました。
しかし、ここからも道のりは続きます。ツアー受付け窓口のあるレストプラザまでは、スタジアムの外周の半分くらいの距離をさらに進みます。なお、この位置は「南入口」付近です。
どデカい景色を眺めながら進みます。なにしろ国内一の規模です。これ以上のサッカースタジアムを観たければ、FCバルセロナのホームなど、海外に飛ぶほかありません。
レストプラザに到着
やっと到着です。なお、スタジアムツアーに参加される方のほとんどは車に乗って来られます。正面入り口から乗り入れてすぐの「正面駐車場」北側エリアに駐車すれば、この位置までの距離はわずかですので。
レストプラザでツアー開始時間の10分前までに受付けを済ませます。なお、個人の参加の場合、いまのところ予約の必要はありません。料金は「大人600円(中学生以上)・小学生300円・未就学児無料」と、なっています。(以上、2018年9月現在)
レストプラザには色々な展示があり、見学ができます。やがて時間が来ると、ツアーアテンダントさんから名前を呼ばれます。ツアーのスタートです。
スタジアムツアーがスタート
レストプラザのお隣が、早速、普段は一般の方が立ち入りできないフロアとなっています。報道関係者用出入り口と、選手がスタジアムに出入りするドアの両方がある広い一角です。試合後の選手がインタビューを受ける場所でもあります。
選手が集まる控室、プレーヤーズラウンジです。2チーム分の部屋が隣り合っています。写真向こうに見える部屋と同様、手前の部屋にもソファが置かれています。実際に使われる際は、間の扉は閉じられています。
プレーヤーズラウンジにはフェアププレーフラッグが飾られていました。選手がピッチに入場する際、よくキッズたちがこれを持ち、「フェアプレーフラッグベアラー」となって先導する、あれです。
浦和の燃えるディフェンダー・槙野智章選手の記したメッセージが目立ちますね。なお、青いニコニコマークは、漢字の「心」がモチーフです。
プレーヤーズラウンジの奥、選手ロッカールームにやってきました。なるほど!ここではたしかに汗のにおいを感じます。そして汗のほかにも、何でしょうか・・・若干いい香りのような、特徴のある匂いが。答えはのちほど判明します。
埼玉スタジアム2002は、日本一の人気クラブ・浦和レッズのホームですが、同時に日本代表のホームともいえるスタジアムです。この日は日本代表の選手たちが着たユニフォームもどっさり展示してくださっていました。
貴重な品々です。
もちろん浦和のレジェンドたちが着用したものも。Jリーグ初期のスターのひとり、福田正博さんのユニフォームですね。
さらにこんな珍しいものも。アルゼンチン代表のフォーメーションを記した図面(?)です。プロのチームがこういうものを敵地に残していくことはまずないそうです。破って捨てたつもりだったんでしょう。右下のコーナー部分や、左のタッチライン沿いに、メッシ選手の動きが記されています。リアルです。
ロッカールームの隣には医務室が。何とも「戦場」感アリです。
医務室前を抜けたところに、ウォーミングアップルームがあります。壁はすこぶる固く仕上げられ、天井にはネットが張り巡らされています。選手が気兼ねなくボールを蹴られるようになっているわけです。そして、ここでも汗のにおいと、さらに相変わらず気になる匂いが・・・何なんでしょう?
同行の元気な少年たちがボールを蹴る中、ツアーアテンダントさんに尋ねてみました。すると、「それはきっと香水の匂いです」とのこと。レッズにはフレグランスにこだわる選手が結構いるそうで、槙野智章選手などはその代表なのだとか。おっと、また槙野選手が出ましたね!こうなるともう親しみを感じざるをえません。
ウォーミングアップルームを抜け、階段を降りると、そこはフラッシュインタビューゾーンとよばれる広いフロアです。試合直前の両チームがここで顔を合わせます。
フラッシュインタビューゾーンの先にはフィールドに上がる階段が見えます。いよいよここまで来ました!手前の柱には、浦和レッズが2度制しているAFCチャンピオンズリーグの記念プレートが掲げられています。一旦階段を下りてから舞台へ上がるこのシチュエーションが、選手をいたく高揚させてしまうようです。
もちろん、ここには2002年にこの場所で行われたワールドカップの試合の記念プレートも。
フィールドすぐ手前の柱は、通称「ジーコ柱」と呼ばれています。埼玉スタジアム2002がお気に入りだった元日本代表監督のジーコ氏のサインが記されています。柱は、ジーコ監督時代の好成績を理由に、「勝ち柱」とも呼ばれていて、選手はこれにタッチしながら入場するのだそうです。
ジーコ柱には、ジーコ氏だけでなく、岡田武史、ザッケローニ、ハリルホジッチ、各代表監督のサインも記されています。
いざ大観衆の待つフィールドへ!この階段は「トルシエ階段」と呼ばれています。元日本代表監督トルシエ氏が、「負傷者を安全に運ぶため」として、本来の設計よりも幅を広く造らせたのが由来だそうです。なかなか粋な男。
トルシエ階段に記されたトルシエ氏のサインです。さあ、これをのぼると・・・!
ついにフィールドへ!
広大なフィールド!真緑に輝くピッチ!巨大な観客席と、それを覆う屋根が広がります。
左脇に佇むのはホームチーム側ベンチです。まるでスポーツカーの座席のような、ホールド感抜群のシートにも座らせてもらえました。
そうか~。屋根は光を通す仕様なんですね。試合を見に来たこともなく、今回が初めての訪問でしたので、意外でした。ともあれ、この風景には大感動です。日本代表を夢見るサッカー少年・少女は、ぜひこの場所からの景色を見に来てほしい!
きれいでしょう? ピッチの芝です。触れるのは厳禁です。ところが、あまりにきれいなので、つい忘れて手が伸びてしまい、慌てて引っ込める始末でした。芝の下には約40km(キロですよ)の長さにおよぶ地温コントロール用パイプが張り巡らされています。
観客席に上がって来ました。このあたりはかなり高価なシーズンチケットを買わなければ座れない特等席にあたるんじゃないでしょうか。(レッズのサイトで調べるとやはりそのようですね)
シャッターのかかっているのはプレス・メディア用のブースです。シャッターを開けると、内側に窓は無いとのこと。客席と同じ空気と歓声に包まれながらの実況・取材となるそうです。シャッター直下の茶色の座席はスポンサー用のシートと聞きました。
約1時間のツアーはあっという間に終了。スタート地点の選手入り口前まで戻ってきました。おみやげをいただき、アンケートを書いて、スタジアムをあとにします。ツアーアテンダントさん、スタッフさん、ありがとう!
スタジアムからの帰路
帰路です。名残惜しい! 次は、真っ赤なレッズカラーに身を包んだサポーターたちと一緒にこのゲートをくぐって、試合を観に来たいですね。ちなみに、前方のビルは、オープンしたての(2018年9月)「東横INN浦和美園駅東口」です。泊まれば夜の観戦が楽でしょう。
帰路をスタジアムから浦和美園駅まで歩き、さらに駅を少し通り過ぎると、イオンモール浦和美園があります。
昼間の試合であれば、ここに寄って帰る人も多いんでしょうかね。イオンモール浦和美園は、フードコートの充実した大型ショッピングモールです。
スタジアムさんからいただいたおみやげ、クリアファイルとステッカーです。緑の輪っかは、ツアー中に腕に巻いておくものです。埼玉スタジアム2002の文字が一応入っています。
あとがき・弱かった頃のレッズの思い出
さてさて・・・!
ところで僕は、実は、Jリーグが開幕した1993年、現在埼玉スタジアム2002がある浦和に住んでいたのです。当時、さいたま市はまだ発足しておらず、浦和は単独のまちでした。Jリーグのスタートによって、僕は、自分の暮らす町にプロスポーツのチームが誕生するという、初めての経験をすることになったのです。
ところが、なんとなんと!
その浦和レッズときたら、もう、弱い弱い。弱すぎる!
本当に、ただごとじゃないくらいの弱さで、日本中でにわかに巻き起こったサッカーブームの中、浦和市民だと名乗るのが、ひじょ~に恥ずかしかったものでした。
それがいまや、月日は流れ、浦和レッズとくればJリーグ一の人気、収益を誇り、アジアのクラブ最高峰を2度も制するビッグクラブに成長しています。
僕は地元にいたので肌で知っているのですが、とにかくレッズは、最弱だった当初から大変な努力をかさねていました。地域に根差し、地域に愛されるための不断の努力です。
それらは、さほど時間が経たないうちに実を結び、いまの浦和レッズを育て、日本最大のサッカー専用スタジアムがこの地に出来る礎ともなりました。
そんな浦和レッズ~レッドダイヤモンズの歴史は、日本のスポーツ史の中で、これからも、いつまでも永く語り続けられていくものとなるでしょう。
各リンクのご案内
■ 埼玉スタジアム2002公式サイトの「ホーム」です
■ 埼玉スタジアム2002・スタジアムツアー
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