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プロ野球日本シリーズ。「広島カープが負けてよかった」と、脱力しながら思う理由

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11月3日。

これを書いているつい先ほどのこと。

 

今年のプロ野球・日本シリーズが終わりました。

 

いわゆる「下克上」の福岡ソフトバンクホークスが勝ちました。

 

リーグ優勝はできなかったホークスですが、日本シリーズでは4勝1敗1引き分け。貫禄を示しての圧勝です。

 

結果、下記のとおりとなりました。

ここ15年の日本シリーズの優勝チームです。

 

2004年~2018年の日本シリーズ優勝チーム

 

2018・・・ソフトバンク

2017・・・ソフトバンク

2016・・・日本ハム

2015・・・ソフトバンク

2014・・・ソフトバンク

2013・・・楽天

2012・・・巨人 ( セ・リーグ)

2011・・・ソフトバンク

2010・・・ロッテ

2009・・・巨人 ( セ・リーグ)

2008・・・西武

2007・・・中日 ( セ・リーグ)

2006・・・日本ハム

2005・・・ロッテ

2004・・・西武

 

ご覧のとおり、セントラル・リーグのチームには括弧書きを添えています。

3個しかありません。

つまり、過去15年間にわたりさかのぼっても、セ・リーグのチームはわずか3度しか日本シリーズを制していません。(さらに2003年を入れても同様です)

 

セントラル・パシフック両リーグのチームがガチンコで対戦する試合といえば、ほかには「交流戦」があります。2005年から始まっています。

こちらも見てみましょう。

 

セ・パ交流戦開始以来のリーグ別勝敗結果

 

2018・・・パ・リーグ(59勝48敗1分け)

2017・・・パ・リーグ(56勝51敗1分け)

2016・・・パ・リーグ(60勝47敗1分け)

2015・・・パ・リーグ(61勝44敗3分け)

2014・・・パ・リーグ(71勝70敗3分け)

2013・・・パ・リーグ(80勝60敗4分け)

2012・・・パ・リーグ(67勝66敗11分け)

2011・・・パ・リーグ(78勝57敗9分け)

2010・・・パ・リーグ(81勝59敗4分け)

2009・・・セ・リーグ(70勝67敗7分け)

2008・・・パ・リーグ(73勝71敗)

2007・・・パ・リーグ(74勝66敗4分け)

2006・・・パ・リーグ(108勝107敗1分け)

2005・・・パ・リーグ(105勝104敗7分け)

 

ご覧のとおり、セ・リーグが勝利数で上回ったのは2009年のみです。

ちなみに、セ・リーグのチームが交流戦成績を1位で終えた年は以下のとおり。

 

2012・・・巨人

2014・・・巨人

2018・・・ヤクルト

 

たったの3度に過ぎません。

 

と、いうわけで、

以上を見れば、たとえばサッカーファンならば、疑問もなくすぐにこう思うのではないでしょうか?

「これ、まるで1部リーグと2部リーグの差じゃない」

 

僕もまったくそう思います。

 

この痛々しいくらいの状況、野球好きのみなさんならばご存知のとおり、DH制の有無を中心に、理由はさまざま語られています。

 

大いに語られてはいますが・・・

 

ともあれ、そろそろ語ってばかりじゃなく、何か具体的な手を打たないと、

この歴史あるスポーツの将来に、

あるいは素晴らしい才能を持つ若者たちの未来に、

何かとんでもなくつまらない禍根を残すような気がしてなりません。

 

たとえば僕が、将来はメジャーリーグでトップを争いたいと思えるくらい、野球の才能にあふれた18歳であったとするならば、あきらかにレベルの低い(失礼!)セントラルリーグの球団には、できればドラフト指名されたくありません。

 

サッカーでは、J2のチームから日本代表が選ばれることは通常ありませんよね。

 

なので、言ってしまいましょう。

「侍ジャパン」も、本当はパ・リーグの選手だけで構成した方が、より強い可能性が無きにしもあらずです。

 

「甲斐キャノン」もリーグの環境に磨かれてこそ

 

今年の日本シリーズでは、ソフトバンクの甲斐拓也捕手がMVPに輝きました。

キャッチャーのMVPは、2009年のジャイアンツの阿部慎之助選手以来かと思います。

 

もっとも、阿部選手の場合は、バッターとしての活躍も華々しかったためこれを獲得していますが、甲斐選手の場合、今回のシリーズでの打率は1割台です。

なので、理由はひとえに「甲斐キャノン」。

 

・6連続盗塁阻止(シリーズ新記録)

・阻止率100パーセント

 

守りの大活躍でのMVPは、かなり珍しい例なのではないでしょうか。

 

ですが、その甲斐キャノンにしても、今年のリーグでの盗塁阻止率は .447 となっています。

とはいえこれ、ものすごい数字ではあるんですが(2位は.385 ですので)、それでも仕掛けられた盗塁の半分は阻止できていないんですね。

 

なにしろパ・リーグのランナーはよく走るんです。隙あらばズバッと。

否、隙が無くとも。

しかも、速い。

 

パ・リーグの今年の盗塁3傑といえば、こうなります。

 

西川 遥輝 (日) 44個

中村 奨吾 (ロ) 39個

源田 壮亮 (西) 34個

 

セ・リーグだとこうなります。

 

山田 哲人 (ヤ) 33個

田中 広輔 (広) 32個

糸井 嘉男 (神) 22個

 

パ・リーグでは盗塁20個以上は10人います。

セ・リーグは5人です。

 

甲斐キャノンは、過激な走り屋どもがずらりと揃っているパ・リーグのきびしい環境が育てているものであることがよくわかります。

 

みんなが真剣に考えるために、広島が負けてよかった

 

さてさて、そういうわけです。

今回の日本シリーズ、広島カープという球団は、実は僕が生涯もっとも好きな野球選手がかつていた球団で(津田恒実投手)、

しかも、僕が母親のお腹の中にいたとき、何度も球場まで応援に連れていかれたチームなので(記憶になんかあるはずないですが・笑)、

なんとなくいつも、肩入れしたくなるんです。

たとえばこんな風に。

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でも、今回は申し訳ないけど、

「負けたらいい」と、思っていました。

 

そうなれば、述べたような「セ・パ格差」に加えて、「CS下克上」の理不尽も併せて、議論は多少なりとも冷めずに続くことになりますからね。

 

「広島が勝ち、日本中感動」になってしまうと、多分そうはいきません。

 

なにしろ、実力で2部のセ・リーグの方が、現実には相変わらず球場が多くのお客さんで埋まるんです。

 

・オールドファンの層が厚い

・スタジアムが圧倒的にいい場所にある

 

この二つが顕著に大きな理由だろうとは思うんですが、これって、要はレガシーに頼っていて、僕は好きじゃないなぁ。

この手の、昭和茹でガエル的な惰性感って、もういい加減、鬱陶しい。

 

「クライマックスシリーズなんて、逆転クイズまがいの茶番はもういいから、5~6年以内には、プロ野球でも1部2部の入れ替え戦を見たい」

 

それが僕の希望です。

 

以上、とりあえず。

おそまつ。

 

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(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんより)