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家をローンで買う、イコール、あなたが「大家」と「入居者」両方の立場に立つということ

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以下は、長年にわたって、

外側から、内側から、不動産の世界を見てきた僕の持論です。

 

でも、単純な論理なので、プロの中には、同じことを思っている人はもちろんたくさんいるはずです。

 

どういう話かというと・・・

よく、「家は賃貸か購入か」なんていいますよね。

 

実は、この両方って、途中まではほとんど意味が違わないんです。

その家をローンで買っている限りは。

(現金で買うなら話は別ですよ)

 

今回は、そのことを説明していきます。

いますぐお役立ち的―――な、具体的なお話ではありませんが、考え方のベースとして、ご参考までに。

 

 

ローンで家を買った人は、大家であり入居者です

 

「ローンを組んで家を買い、その家にあなた自身が住む」と、いう行為を分解してみましょう。

 

まず、家は登記上はあなたのものになりましたね。

ただし、条件付きです。

毎月ローンを返済し続けなければ、その権利(所有権)は保てません。

 

では、ローンを返済しているのはだれでしょう?

あなたです。

そのために毎日働き、お金を稼いでいるのは?

あなたです。

 

こうした状況は、こんな風に分解することができます。

 

あなたは

・自分で買ったあなたの家を

・あなた自身に貸して、家賃をもらっている

・そのもらった家賃を大家であるあなたがローンに充てている

 

―――のです。

 

こう考えると、ローンで家を買い、そのローンを返済中であるという人の立場が、実にわかりやすくなります。

 

つまり、その人は、

結局のところ、

毎月の家賃ならぬ、毎月のローンを支払うことで、日々の居住権をつないでいる入居者さんなんです。

 

そう聞くと、何だか家を借りて住むのと変わらない気がしますでしょ?

 

気のせいではないんです。

本質的にはそういうことだと、僕は思いますよ。

 

しかも、普通の賃貸住宅の入居者さんであれば、

 

・その家が気に入らなければ出ていける

・その家賃を払うのがしんどければ安いところへ住み替えられる

・家の周りの環境が嫌な場合でも出ていける

 

と、そうした自由があるんですが、

 

上記の「ローンとしての家賃」を払っている入居者さんの場合は、なかなかそうはいきません。

 

住み替えの自由が著しく制限された、

リスクには特に弱い、

きわめてがんじがらめな境遇にある入居者さん―――と、いうことにもなるわけです。

 

きついですね!

  

ローンを払い終えたら形勢逆転です

 

さて、そんな「がんじがらめな入居者さん」である、たとえばあなたですが、

せっせと働き、

責務とされていた30年分なりの「家賃」をめでたく払い終えたとします。

 

すると同時に、大家さんであるあなたの方も、そこでめでたくローンを払い終えることになりますね。

 

と、どうなるでしょう?

 

あなたはその日から、家賃がタダの入居者さんになれるのです。

 

お金を1銭も払わなくとも、住み慣れた家にいつまでも堂々と住んでいられる、何とも安心安泰な入居者さんになれるわけです。

(ただし大家としてのあなたには、固定資産税やマンションの場合の管理費など、若干の固定費用はその後も生じます)

 

これは大きなアドバンテージですよ。

 

誰に対してのアドバンテージ?

 

家を持たず、生涯賃貸で暮らしていこうとしている、いわゆる「一生賃貸派」の人に対してです。

 

ちなみに一生賃貸派といえば・・・

これを書いているこの僕自身も、どうやらいまのところ、その道を歩んでいるひとりのような気がしているのですが、

自己弁護はしません。

不安は年々高まりつつあります。

「死ぬその月まで家賃に追われ続ける」―――は、年齢をかさねるごとに、転がる雪だるまのように、大きく、重くなっていく不安です。

 

もっとも現実には、日本の国土全体のレベルでは、これからどんどん家が余っていくのですけれどね。

何かよほどの社会的変化が起こらない限り。

 

しかし、そうはいっても、

「じゃあタダに近い家賃で住める家や環境って、どの程度なの?」

と、いうことになると、

特に、都会に住み続けようとした場合、それがどんなに厳しいものなのかは容易に想像がつくかと思います。

 

なお、話が込み入るので細かくは突っ込みませんが、

家を買った人が以上のような「形勢逆転」を果たした場合でも、その後、不運に見舞われることはもちろんあり得ます。

 

たとえば、自身が健康を失うと・・・

施設に入ることになって、またもや事実上の家賃生活のスタートです。

 

家(建物)が健康を失うと・・・

入居者である自分を快適に住まわせるために、大家であるあなたは、修理だのリフォームだの、おそらくは少なくない規模の出費に襲われます。

 

カラダの健康維持。

さらにはつくりのちゃんとした家を安全な土地に買っておくこと。

ローン完済後もある程度の換金性が残る家(不動産)であること。

そうした資産性を持つ物件をあらかじめ見極め、手に入れておくこと。

 

そのあたりがとても大事ですよ!

と、いうことです。

 

(ご参考記事)

www.michikusakun.com

 

家を買う人へ、おススメはとにかく「借金を早く返す」こと

 

最初の話に戻ります。

 

ローンで家を買って住んでいる人、すなわち、ローンという名の「家賃」を払っている賃借人さんなんだ、という話・・・

 

ここですでに触れたように、買った家のローンを支払いながらそこに住み続けている期間というのは、長い人生の中にあって、

大変辛く、

不自由で、

リスクに対し脆弱な態勢を強いられる期間なんですね。

 

なので、これを乗り切るためには、

たとえば「健康」

たとえば家族の「団結、助け合い」

といった、リスクコントロールの要素がとても大切なこととなるわけです。

 

つまり、仲のよい夫婦ほど、住宅ローンの重圧をしっかりと跳ね返せるんです。

 

また、リスクコントロールに参加してくれる味方は多ければ多いほど有利ですので、旦那さんや奥さんの実家ともよい関係を組み立てられれば、さらにいうことはありません。

 

加えて、僕がもっとも重要かもしれないと思っていることは、そうしたリスクに晒される危険な時間を極力短くすることです。

 

「借金はとにかくなるべく早く返してしまえ」

と、いうことです。

 

リスクに身構えることも大事ですが、身構えている時間そのものを短くしてしまった方が、当然楽であるし、安全でもあるということです。

 

現実に、多くの住宅ローンの借り手はそうしていますね。

生活費を切り詰め、ご夫婦共働きし、どんどん繰り上げ返済していきます。

(ただし、繰り上げ返済手数料の見極めもしっかりと! 特に借りる前の確認が肝要)

 

もっとも、それをしている間、家計収支は、キッチキチのすき間もないような状態です。

 

それでも、債務超過分をとにかく早く減らすことで、家計のいわばB/S(バランスシート)は、一気に改善されていきます。

建物が新しいほど家の資産価値が高いことも相まって、自然にそうなります。

 

そんなスピーディーな返済で、買った物件の資産価値の下落分がカバーされ、残債が資産価値を下回る状態になれば、まずはしめたものですね。

 

以降はそのまま順調にいけば、いわゆる資産超過の状態が続くことになりますので、家計財政の健全度、リスクへの対応能力が劇的に高まります。

(いざというときは家を売れば借金を返しておつりがくる状態)

 

すなわち、

ローンをテコに資産形成が出来た。

住宅ローンをレバレッジにできた。

 

と、いう、ちょっとカッコいいことにもなるわけです。

 

なので、住宅ローンは出来る限り早く返すこと。

どんなに低金利で借りたものであっても、それにはあぐらをかかずに!

 

これが僕のおススメです。

 

でも、だからって体壊すほど働いちゃダメですよ。

 

そしてさらに、

そのまますべての債務を解消し終われば、その時点であなたは気楽な家賃タダの入居者さんに・・・!

始めの方で触れておいたとおりです。

 

以上、おそまつ!

 

(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんより)