ところでキミ、ひとにお礼を言うときなんていう?
ひょっとして、一番多いのってこれにゃない?
「ありがとうございました」
どうにゃ?
「ありがとうございました」―――トラキチが思うに、誰でも多分これが一番多いと感じるにゃ。
テレビなんか観ててもそうにゃろ? アナウンサーが中継先に向けて最後に必ずこう言うよにゃ?
「ありがとうございました~」
さて、そこでにゃ、トラキチは思うんにゃ。
この「ありがとうございました」って、どっか引っかからにゃい?
お礼の言葉として、感謝の言葉として、なんかイマイチなところがある気がしにゃい?
え? しにゃい? なんにも引っかからにゃい?
そうか~…それは仕方がにゃい。
でもにゃ、トラキチ個人としては、この「ありがとうございました」って言葉、昔からどこかイマイチな感じがしてるんにゃ。
にゃんでか?
理由はにゃ、これにゃ。
「ありがとうございました」は、過去形 にゃろ?
だからなんにゃ。
なんでみんな「ありがたい」気持ちを抱いているのは いま現在 なのに、それを過去形で表すんにゃ?
変にゃろ?
言うなら「ありがとうございます」にゃんか。
それを100人が100人、わざわざ過去形で言うんよ。
たとえば、外国語の「ありがとう」に過去形ってあるにゃ?
普通無いにゃろ?
これって、実は口語日本語の隠れた奇妙なナゾにゃ。
この「ありがとうございました」が変なことは、言葉をちょっと替えてみるとすぐわかるんよ。
「感謝します」「感謝いたします」「感謝申し上げます」
とはいうよにゃ? でも、
「感謝しました」「感謝いたしました」「感謝申し上げました」
とは言わないにゃろ? 目の前の相手に対して。
日本語としてそもそもおかしいにゃん! って感じでもあるよにゃ。
「ありがたき幸せに存じます」ならいいけど、「ありがたき幸せに存じました」だったら、「お前ふざけてんのか」って、相手が織田信長だったら斬られるにゃ(笑)
とにかく、そもそもお礼の言葉というのは、いま現在抱いている現在進行形の気持ちを相手に伝えてこそ、コミュニケーションの道具として成立するもんにゃろ?
にゃので、お礼に過去形って変なんよ。本来は。
それでも「ありがとうございました~!」って、日本中誰もが言うよにゃ?
トラキチはそのことにいつもムズがゆいような、痛々しいような、そんなものを感じているという話にゃ。
ちなみに、試しに言ってみ。
たとえばお店のレジで。レシートもらったとき。
「ありがとうございます」って。
爽やかにゃぞ。
その爽やかさの理由は、言葉としての根本が 曲がっていない からだとトラキチは考えてるにゃ。
ちなみに、「申し訳ありませんでした」もそうだよにゃ。
「申し訳ありません」
と、現在進行形にする方が、より申し訳ない気持ちが相手に伝わる気がしにゃい?
ま、そんなとこにゃ。
(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんからお借りしているにゃ!)