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道草猫の創作物

水の新潟、神々の新潟 <トラキチ旅のエッセイ>第2話

昼間の気温は30度。真夏の新潟市内。 ところが、陽が沈むとともに、街にはすずしい風がそよぎだした。信濃川のせいだろうか。 人口は約80万人。日本海岸随一の都会。この街は、その中心に巨大な天然のクーラーを備えている。 金沢のように典雅な町並みが…

祇園とはなにか。答えはインドにあった <トラキチ旅のエッセイ>第1話

「祇園の街で認められる」 それは昔も今も、成功を表す尺度のひとつである。 祇園で「旦那」と認められ、舞妓、芸妓という生きた芸術作品のパトロンとなる。そのためには、経済力だけではない、人間に品が要る。 知性も欠かせない。 さらには、品や知性だけ…

戦場となったウクライナに捧げる詩 平和への願いを込めるにゃ

下の一文はトラキチが書いた「詩」にゃ。 少しエッセイ風のトラキチスタイルの詩にゃ。 元は2014年のクリミア半島併合(国際的には未承認)のときに考えたものなんにゃけど、少し手直ししてみたにゃ。 タイトルは「一匹の魚になって、北大西洋を東へと泳いで…

夏の怪談シリーズ.5 「人食い踏切」

僕は大学4年生の大崎達矢。 去年の夏に起った恐ろしい出来事について、話したいと思う。 僕と、僕の親友の身に起こった、あの恐ろしい出来事・・・ 「人食い踏切」での出来事だ。 それは夏休みのこと。ジメジメとした暑い晩だった。 ひとりで部屋にいた僕の…

夏の怪談シリーズ.4 「彼を引きずり込んだ海」

私は由佳。 26歳の会社員です。 去年のことです。 ある男の人を好きになりました。 職場の先輩です。弘也さんといいます。 4つ年上の人です。 その弘也さんには、長年付き合っていた彼女がいました。 私はそのことを弘也さんと付き合い始めてから知りまし…

夏の怪談シリーズ.3 「雨の夜に泣くタクシー運転手」

わたしは長倉ひとみ。 雑誌の記者です。 今日も取材帰りです。 田舎の一軒家で焼き物を焼く陶芸家のもとを訪れました。 取材を終え、最寄りのバス停にたどり着いたのは、もう夕暮れが迫った頃でした。 (え・・・?) 困ったことになりました。 バス停の時刻…

夏の怪談シリーズ.2 「あいつが駅で睨んでる!」

私は麗奈といいます。 20代です。 大きな街で働いています。 いま会社が終って、飲み会の帰りです。 一人です。 実は、困ったことになってるんです。 変な人に付きまとわれているんです。 いま、私のいる場所は駅の構内です。 その人は、ついさっき、街の…

夏の怪談シリーズ.1 「イタズラに怒る空き家の亡霊」

私は真由といいます。 二十歳の大学生です。 私の住む町から車で30分くらいのところ。 寂しい山の中に、その空き家は建っていました。 怖い噂がありました。 その空き家のインターホンを鳴らした人は、帰り道で必ず事故に遭うというのです。 もちろんそれ…

【ネタバレ注意】トラキチが勝手にアレンジした、眉村卓先生作「ねじれた町」についての補足にゃ

2022-06-23 前回の記事――「【ネタバレ注意】眉村卓先生の傑作ジュブナイル「ねじれた町」のストーリーを変えてみるにゃ」についての補足にゃ。 なお、これから本物の「ねじれた町」を読んでみたいという人、以下を読むといわゆるネタバレになるので、くれぐ…

【ネタバレ注意】眉村卓先生の傑作ジュブナイル「ねじれた町」のストーリーを変えてみるにゃ

2022-06-23 「ねじれた町」という小説があるにゃ。 昔々あった「ジュブナイル」と呼ばれていたジャンルの一作にゃ。書かれたのはこのジャンルの第一人者・眉村卓先生にゃ。 眉村先生といえば、’81年に映画化された「ねらわれた学園」が何といっても有名に…