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散歩や旅、町の話

相撲好きな貴人の正体 民部稲荷 <川越の伝説>第4話

川越の賑やかな商店街、クレアモールにある大きなデパートといえば、丸広百貨店にゃ。 その屋上に神社が祀られてるにゃ。「民部稲荷」だにゃ。 いまの社殿をこしらえた際に、近くからご遷座いただいたとのことで、屋上までは誰でも行けるから、お参りも自由…

魚屋を救ったお稲荷さん 川越・出世稲荷神社 <川越の伝説>第3話

川越の賑やかで長~い商店街・クレアモールを北上していくと、そろそろ熊野神社の参道も近づく右手に「小江戸蔵里」が見えてくる。古い酒蔵なんかを改装した観光施設だにゃ。白壁が眩しくてきれいなところにゃ。 でもって、この蔵里を越えて少し行ったところ…

仙人とうっかり龍神 龍池弁財天 <川越の伝説>第2話

観光の人はだ~れも来ない、川越の地味なスポットのお話にゃ。 川越で一番大きなお寺「喜多院」の門前から、15分くらい歩いた小仙波町の東の端っこに、祠がひとつあるんよ。 「龍池弁財天」という小さな祠にゃ。ちなみに「龍池」の読み方は、正しくないか…

連れてっての鐘 川越・時の鐘にまつわる伝説 <川越の伝説>第1話

川越のシンボルといえば、もうなんといっても「時の鐘」なんにゃけど、この時の鐘にまつわるあまり知られていない面白い昔ばなしがあるので、紹介するにゃ。 名付けて「連れてっての鐘」伝説にゃ。 時は、江戸時代の半ば。川越藩主に秋元喬知(あきもとたか…

バンコク 日本を驚かせた微笑みの仏教 <トラキチ旅のエッセイ>第32話

明治維新後、それまでのいわゆる鎖国をやめ、海外諸国と広くつきあうこととなった日本。 社会のさまざまな人びと、集団、階層、いずれも問わず、海外からもたらされる新しい情報に驚いた。 仏教界も例外ではない。大いに驚いた。 ただし、彼らの驚きは、ほか…

バンコク 帝釈天の造らせたる街 <トラキチ旅のエッセイ>第31話

タイの首都、バンコク。 しかし、その呼び名は主に外国人が使う。 現地では、この都を「バンコク」とは言わない。そのことは、メディアの紹介もあって最近はよく知られている。 バンコクの本当の名は―――、とても長い。 クルンテープ・マハーナコーン―――云々…

川越駅前・あじさいポスト 2024年もきれいに色付く

川越駅前に「あじさいポスト」があるんよ。 トラキチが勝手にそう呼んでいるだけなんにゃけどな(笑) 昨年もここで紹介したんにゃけど、今年もいつもどおり5月末、押し詰まってから色付いてきて、いまピークに向かっているところだにゃ。 真っ赤な郵便ポス…

川越・西雲寺。「門前はデパート」の美しいお寺だにゃ

クレアモールにあるお寺 生け垣が囲む参道を進む 歴史はおそらく四百年以上 絵になる鐘楼 般若心経のマニ車 日限(ひぎり)の三体地蔵尊 足もとに佇む石ぼとけ クレアモールにあるお寺 さてさて。 今日、紹介するのは、川越の美しいお寺、西雲寺(さいうんじ…

アユタヤ 美しき廃墟を彷徨う <トラキチ旅のエッセイ>第30話

アユタヤの歴史遺産は、そのほぼすべてが廃墟といっていい。 おびただしい数にのぼる寺院跡は、どれもがすさまじい破壊のあとであり、収奪の終わったのちに残された荒々しい残骸となる。 アユタヤを破壊したのは、ビルマだった(現ミャンマー)。 1752年…

アユタヤ 輝きの大航海時代 <トラキチ旅のエッセイ>第29話

東アジアをゆるがした豊臣秀吉の朝鮮侵攻―――文禄・慶長の役(1592~1598)。 このとき、応戦に忙しい中国・明に対し、遠いインドシナの地から、 「われらに賊どもを迎え撃つ用意あり―――」 名乗り出た国があることをご存知だろうか。 その名を「アユ…

旧水海道小学校 教育の時代の残像 <トラキチ旅のエッセイ>第28話

しばらく以前、政治家の発言により、にわかに有名になった言葉がある。 「米百俵」 出どころは、越後長岡藩士小林虎三郎の逸話となる。 戊辰戦争における敗戦と、その被害による長岡藩の窮状を見かね、支藩である三根山藩が贈った百俵の米。 「助かった。こ…

茨城県庁と水戸城跡。御三家の地のそれぞれの城 <トラキチ旅のエッセイ>第27話

2006年に封切られた映画、東宝「県庁の星」。「エリート」と、自他ともに認める地方公務員が、慣れぬ民間企業でとまどいながらも奮闘するストーリー。そのロケ地のひとつが、茨城県庁舎だった。茨城県水戸市の郊外、関東平野を南に見下ろしながら屹立する。 …

飛鳥の亀石 亀は激動の古代史を見ていたか <トラキチ旅のエッセイ>第26話

奈良県明日香村川原。1匹の亀が路傍に佇んでいる。 「亀石」と、呼ばれている。 長さ約3.6メートル、高さ約1.8メートル。巨石である。 甲羅のようなその大石の下の陰から、三角形のクチバシ(?)が伸びている。 カエルのような目が一対、そこに乗っ…

川越まつり・混雑を避けて宵山を楽しむ

来場者数は減っても、川越まつりはやはり大混雑 今年(2023)の川越まつりの来場者数は約56万1千人。前の年に比べて少し減ったにゃ。22年は約57万4千人ということで、約1万3千人の「減」だにゃ。 減った理由は、祭り2日目(10月15日)の天気が悪かったことに…

上州群馬・草津温泉 効き目の秘密を考える <トラキチ旅のエッセイ>第25話

有名な草津温泉の「湯もみ唄」の一節である。 「お医者様でも草津の湯でも惚れた病はなおりゃせぬ」 草津の湯はまことに効能芳しく、万病に効き、恋の病でもない限りはいずれも治癒、快癒させるほどの力がそなわっている旨を唄っている。 江戸時代、物見遊山…

アンコール タ・プローム遺跡 美を完成させたもの <トラキチ旅のエッセイ>第24話

12~13世紀の頃、インドシナ半島は爛熟していたかもしれない。 たとえば、この頃、ビルマではパガン朝が都を埋めんばかりの造寺造仏を繰り返し、とどまる様子がない。エーヤワディーの滔々とした川面を僧の読経が尽きることなく流れている。 ベトナムで…

アンコール プリア・カン遺跡 舞姫たちのいる都城 <トラキチ旅のエッセイ>第23話

クメール=アンコール王朝の最盛期は、ジャヤヴァルマン7世王の時代にもたらされている。 王は、源頼朝と概ね似た頃、この東南アジアの大国の支配者の地位にあった。 頼朝が鎌倉のまちを要塞としてこしらえたように、ジャヤヴァルマン7世もまた、王都アン…

バイヨン・クメールの微笑。あなたは一体だれなのですか <トラキチ旅のエッセイ>第22話

クメール帝国の都城、アンコール・トム。その中心、バイヨン寺院。 低い石の塔が、かさなるように立ち並ぶ。回廊がめぐり、彫刻が壁を埋め尽くす。複雑なその姿は、全体をもって山を表しているとされる。 不思議な遺跡である。塔それぞれに「顔」がある。 微…

カンボジアの巨大湖・トンレサップ 豊穣の水平線 <トラキチ旅のエッセイ>第21話

カンボジアという国の地図を開く。国土の真ん中に大きな水面が見える。 トンレサップ湖だ。 ただし、ここで「湖」をつけてしまうと、実は言葉がかさなる。「トンレ湖・湖」という意味になってしまう。 だが、とりあえずトンレサップ湖——と、ここでは呼んでお…

別所温泉・安楽寺八角三重塔 不思議な形の謎は湯で解く? <トラキチ旅のエッセイ>第20話

信州上田の別所温泉。不思議な場所だ。 そこは山国信濃の山の奥。ここに向かう旅人は、千曲川沿いの街道をはなれ、明るく拓けた野を進む。 野は沃野。「塩田平」という。 だが、初めから沃野だったわけではないだろう。おそらくは無数の農業土木が古代から繰…

松山城での風景——愛媛の優しさここにあり <トラキチ旅のエッセイ>第19話

他県の人にはあまり知られていない。だが、ここ伊予の国・愛媛では話題となる。 東予、中予、そして南予。 この県では、三つの異なる性格群が、東西に長い県土を分けるとされている。 そのさわりはといえば、 東予——中心都市は今治。仕事熱心な商売人 中予——…

川越駅前の「あじさいポスト」、今年も咲いてるにゃ

2023-06-09 トラキチの住んでる川越の街には、大きな駅が2つあるんにゃけど、そのうちひとつが東武鉄道とJR東日本が乗り入れている川越駅にゃ。(もうひとつは西武鉄道本川越駅) その駅前の一角にポストが立っていて、後ろと脇をあじさいが囲んでいるんよ…

矢切の渡し 静かな櫓声が恋の物語を結ぶ <トラキチ旅のエッセイ>第18話

毎年、正月を迎えると、柴又の帝釈天をおとずれる。初詣し、おみくじなども引く。年の吉凶を占う。 が、ここのおみくじは、厳しいのだ。なかなか大吉を引かせてはくれない。 それどころか、筆者には、毎度容赦なく、凶を引かせる。 柴又——といえば、「男はつ…

東京音羽・鳩山会館 薔薇香る邸宅は友情のオブジェ <トラキチ旅のエッセイ>第17話

この建物は、かつて「音羽御殿」と呼ばれた。第52、53、54代内閣総理大臣をつとめた鳩山一郎の旧自宅である。 場所は東京の中心。文京区音羽の丘の上。「音羽」の名は、この建物によって有名になった。多くの東京人がこの建物を見知っている。 また、…

カイロのマクドナルド (美味なるマック・アラビーヤ) <トラキチ旅のエッセイ>第16話

グローバリズムという言葉がある。ある人は、これに眉をひそめる。 「グローバリズムなんてものが進捗すると、ろくなことがない」 そんな人が、グローバリズムを象徴するものとして、時折槍玉に上げるのが、マクドナルド――というファストフード・チェーンで…

川越・妙昌寺 空を舞う弁財天様に会いに行くにゃ

観光コースから外れた静かなお寺 川越に来ても妙昌寺まで足を延ばす人って、そんなに多くないにゃろな。観光のみんなが集まる蔵造りの街並みや喜多院、川越氷川神社辺りからはかなり離れてるからにゃ。 にゃけど、ここは一応「小江戸川越七福神めぐり」の7…

カイロのタクシーに乗るための「勇気」 <トラキチ旅のエッセイ>第15話

カイロの中心街・タフリール広場から、イスラム地区のハーン・ハリーリ市場まで。 「5ポンドで乗せてくれ」 「いやだ。10ポンドだ」 「6ポンドでどうだ」 「ガソリンが高くなっているんだ。勘弁してくれ」 「7ポンドだ。いやなら他を探すよ」 「仕方な…

エジプト・カイロ カイロのブロラン号 <トラキチ旅のエッセイ>第14話

ボロボロのポンコツ。廃車だろうな…と思って見ていると、やがて通りの向こうからオーナーが登場。 錆びついたドアをギイと引き開け、ホコリだらけのシートに座るや、高らかに空ぶかし一発。辺りに黒煙を撒き散らせて、けたたましく去ってゆく。 ここカイロの…

イタリア・ソレント 冷えた白ワインとサマータイムの夕暮れ <トラキチ旅のエッセイ>第13話

ちょうど伊豆半島に対する熱海のようなロケーション――。 ソレント半島の北の付け根に位置するソレントは、潮風とレモンの薫るイタリア・カンパニア州の海沿いをめぐる旅人にとって、この上ない場所にある。 まず、ローマからの新幹線が入線するナポリの中央…

川越まつり 2022年は3年ぶり、感動の開催になったにゃ(第2日目)

川越名物? 山車の車輪のあと 家光さんと一緒に川越氷川神社へご挨拶 うずめにゃんに会いに行く 秋空を彩る山車たち 川越名物? 山車の車輪のあと さて、2022年の川越まつり、2日目 にゃ。 朝、街に出ると、上の写真のように、道路にはびっしりと山車の車輪…