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賃貸の悲劇。騒音の悩みは鉄筋マンションでもなかなか解決できないにゃ…

 

鉄筋コンクリート造なのに音に悩まされる理由

 

「隣の部屋の騒音に悩まされないよう、音に強いといわれる鉄筋コンクリート(RC)造の賃貸マンションに引っ越した」

 

ところが…

 

「前の木造アパートより隣の音が響くじゃん…」

 

これって、よくある話にゃ。

 

答えは、ざっと下の図にゃ。青い太い線は、鉄筋コンクリートの壁を表していると思ってくれにゃ。稲妻みたいなのは騒音にゃ(笑)

 

 

ちなみに、知ってる人も多いと思うけど、鉄筋コンクリートとは、鉄筋が中にグリグリ組まれている、ガチで丈夫なコンクリートの塊のことにゃ。

 

これを壁にすると、ほかの壁に比べて、遮音性能はグッと上がるにゃ。もちろん、鉄筋コンクリート壁それぞれで、厚さやらの関係で性能に差が出ては来るけどにゃ。

 

さて、上の図、見たかにゃ?

 

たとえば、302号室にゃ。右側の303号室との間の壁は太い青線にゃろ? ここには鉄筋コンクリート壁が入ってるんよ。なので、303号室の音は、302号室にはあまり響いて来ないにゃ。(逆もまた然りにゃ)

 

ほんでもって、今度は左の301号室との間を見てみ。こっちは太い青線になっていないよにゃ? 白抜きの線にゃ。

つまり、ここには鉄筋コンクリートは入っていないんよ。

 

じゃあ、どういう構造なのかというと、代わりに入っているのは、多くが石膏ボードを2枚立てた程度の薄い壁だよにゃ。間にグラスウールなんかが挟まれてるにゃ。

 

ともあれ、この場合、遮音のためにほかに色々手を加えないと、音はびっくりするくらい筒抜けにゃ。「隣の人のイビキがガンガン聴こえて来る」「隣の人がかけている電話の相手の声まで響いて来る」――なんて話が、ホントにあるにゃ。

 

頼りない壁の向こうに「騒音源」がいたら万事休す

 

ところで、いま指摘したようなヤバい状態の物件は、内見するとき、壁を叩いてみると大抵判るにゃ。

 

握り拳で叩くと、鉄筋コンクリートの壁の方はガチガチに硬くて、指の関節の骨が痛くなるくらいにゃ。音も響かないにゃ。

 

一方、鉄筋コンクリートじゃない「薄壁」の方は、まさにそれっぽく柔らかさが感じられるにゃ。音も響くんよ。ボン、ボン、ボン、って感じだにゃ。

 

さあ、そこで、どうする?――だよにゃ。

 

もしも、薄壁の向こうの住人がうるさい音を出す人だったら、「騒音がイヤだから鉄筋コンクリートの物件を選んだ」――の意味ナシにゃ。マジで万事休すだよにゃ。

 

ただし、いま書いたほかにも、

 

「壁の中心はちゃんと鉄筋コンクリート。しかし、その外側に若干の隙間を挟んで石膏ボードが張られている」

 

と、いうタイプもあるんよ。それだと、鉄筋コンクリートなのかそうでないのか、叩いて見分けるのに紛らわしいことは紛らわしいんよ。

 

ただし、その例は分譲マンションにはたまにあるけど、賃貸用のマンションでは少ないんにゃないかな~? 自信はないが、トラキチはあまり見たことがにゃい。

 

ともあれ、以上の3つを遮音性能の高い順番で並べると…

 

1.鉄筋コンクリート

 (クロス=壁紙を表面に直貼りか、あるいはクロスなしの打ちっ放し)

 

2.同上

 (外側に石膏ボードを少し浮かせて張り、そこにクロスを貼り付け)

 

3.鉄筋コンクリートなし。石膏ボード壁

 

通常、そういうことになるにゃ。

 

ちなみに、より手間がかかりそうな2が1に劣るのは、鉄筋コンクリートとボードの隙間で音が共鳴しやすいからだにゃ。

 

それでも、これって、施工側としてはボードが目隠しになるので、コンクリートの仕上げに気を遣わずに済むメリットがあるんよ。打ちっ放しやクロス直貼りだと、コンクリートの表面がカッコ悪く歪んでいたら、それが見た目で判るにゃろ?

 

あとは、クロス直貼りだとコンクリートに結露が生じたときに弱い、とかにゃ。

 

そんなこんなで、採用されることもあるわけにゃ。

 

実態としては間仕切りか

 

ところで、こういうかたちで部屋と部屋、より正確には「住戸と住戸」を隔てている壁のことを「戸境壁」っていうんよ。(こざかいかべ・こざかいへき または、とざかい~と読む)

 

あるいは「界壁」(かいへき)と呼ぶことも多いにゃ。

 

でもって、これが分譲マンションだと、戸境壁の多くは鉄筋コンクリートにゃ。つまり、住戸ひとつひとつが、遮音性の高い鉄筋コンクリートでしっかり区切られているわけにゃ。(※)

 

にゃけど、これが賃貸用だと話が違ってくるんよ。

 

特に、ワンルームや1Kの集まる単身用の物件だと、狭い1戸、1戸をきっちり鉄筋コンクリートで区切るような「贅沢」はちょっと厳しいよにゃ?

 

なので、分譲マンションだと1住戸分に相当する「鉄筋コンクリートで区切られた区画」が、賃貸では、あえて言うけど「粗末な薄壁」で、さらに2つ、3つと区切られてしまうことが日常茶飯事にゃ。

 

つまり、戸境壁というより、実態として1戸の家の中の「間仕切り」のようなもんだよにゃ。

 

(※ タワーマンションなんかの一部は例外にゃ。鉄筋コンクリートでタワーだと、建物が重すぎたり、耐震上問題が生じたりするので、戸境壁には軽量な「乾式壁」というのが採用されるにゃ)

 

悩みを解決する方法

 

さて、トラキチの知り合いには、そんな頼りない薄壁の戸境壁で区切られた賃貸マンションがイヤになって、脱出を敢行した人もいるにゃ。

 

逃げた先は、いわゆる「分譲賃貸」だにゃ。

 

遮音性能がしっかりした、分譲マンションの1室が近所で賃貸に出されているのを見つけて、その人はサッと引っ越したにゃ。

 

ただし、分譲賃貸は大抵、家賃が高いぞ~。

 

間取りも広い物件が多いので、単身だと持て余すことも多いよにゃ。光熱費ももちろんかさむにゃろ。何とも悩ましいところにゃ。

 

なので、その人の場合、引っ越しを期に彼女と同居を始めたにゃ。

 

彼女の方も、音の面では辛い木造アパート住まいだったからにゃ。「お互い快適に暮らそう」って。

 

そんでもって、高い家賃も、2人で払えば、ひとりアタマこれまでとほぼ同じ。

 

にゃはは。お幸せに~、だにゃ。

 

そんなやり方もあったか!

 

そして、もう一人。

 

こちらは、何ともアクロバティックな方法で悩みを解決したにゃ。「にゃるほど~」って、トラキチも感心したよにゃ。

 

それは、こんな方法にゃ。

 

友達を隣に入居させたんよ。

 

薄壁が隔ててる方の隣の部屋の住人が、退去したときを狙って。

 

大家さんに、「私の部屋のお隣空きましたよね? 住みたがってる友達がいるんです」って。

 

仲のいい友達同士なら、音に関してルール決めもしやすいもんにゃ。それ以前に、お互いよく知っている相手の出す音って、あまり気にならにゃい。

 

大家さんの方も「空室が早く埋まるんなら」と、渡りに舟で、何とも上手い解決方法にゃ。

 

とはいえ、いま紹介した2つの例って、誰でもおいそれ真似できることにゃないにゃろ?

 

要は、自分に条件が揃っていないと難しいやり方にゃん。

 

つまり、賃貸で騒音問題から逃げるのって、やっぱしなかなか難しいんよ。

 

けど、だからといって「あきらめろ」はないにゃろ? 「イヤならカネ貯めて家買え」は、冷たいにゃん。

 

それは、文明社会として、人間一人ひとりの幸福の追求をないがしろにすることにもほかならないにゃ。

 

にゃので、これってまさに大事な課題にゃ。

 

国や社会の単位で解決していかないといけない問題のひとつだよにゃ。

 

(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんからお借りしているにゃ!)