今回は、部屋探しをする人へのこんなお話です。
「賃貸物件の『礼金』は、値下げ交渉をしないと損」
そうなんです。
値下げ交渉をしないと損なんです。
なぜなのか?
それは、いまやもう多くの大家さんが、事実上、
礼金は「値下げ覚悟」、または「貰えないことは織り込み済み」のバッファ(緩衝材)とみなしているからです。
そんなせっかくのケースで、交渉しなかったばかりに、家賃1ヶ月分かそれ以上にも及ぶお金をみすみす払わされるのって、惜しいですよね。
なので、気に入った物件があって、それに礼金が設定されていたならば、ぜひ、
「礼金ゼロになりませんか」
と、申し出ましょう。
「ちょっと下げて」ではなく、
「ゼロになりませんか」と、まず申し出てみるのがミソですよ。
そうすることで、先方には実は譲歩の余地があまり無くとも、「では半額で」などの妥協案を引き出せるかもしれません。
いかがですか。
それでも「言い出しにくい・・・」ですか?
その理由は、あなたが、他人から要求を断られること、それ自体を心のショックであるとして恐れているからかもしれません。
そこで、今回は以下に、
「礼金をゼロにして!まけて」
と、交渉して、不動産会社や大家さんに断られてしまう場合の「理由」をいくつか皆さんに紹介します。
それを知っておけば、ショックへの準備も出来て、心も多分軽くなるはずです。
ご覧下さい。
礼金の値下げ交渉を断られる理由
1.時期がシーズン初めだった
入学・転勤で、賃貸住宅市場が大きく動き出すのが、おおむね1月下旬から3月までの時期です。この時期の初め頃であれば、交渉しても、「値下げせずに貸せる相手がすぐにまたやってくるだろう」と、大家さん側は踏んでいるため、断られる可能性が高まります。
2.物件が新築だった
物件が新築で、なおかつ募集を始めたばかりといった場合でも、大家さんは、値下げせずに貸せる相手がまたすぐに現れることへの期待を高めていますので、断ってくる可能性も高まります。
3.そもそも人気物件である
上記の「新築&募集開始間もない」ケースと同じ理由で、断られる可能性が高くなります。
4.値引き交渉に応じないのがポリシー
大家さんにはときどき、絶対にゆずれないポリシーを持っている方がいます。その原因の多くは過去の経験です。たとえば、礼金やあるいは家賃を下げて入居してもらった人に、「部屋を思い切り汚された!値引きを要求してくる人はもう懲り懲りだ!」―――そんな例もたまにあります。
5.礼金をもらえないことで不動産会社が打撃をうける
不動産会社は、仲介手数料とは別に、大家さんなどから客付け成功報酬としてインセンティブをもらっていることがあります。礼金がこれに充てられていることもあるんですね。なので、そんなケースで礼金をまけてしまうと、話がややこしくなったり、インセンティブがもらえなくなったり・・・。それを嫌い、不動産会社としては窓口の段階で値引きを断ってしまうというケースがたまに生じます。
礼金値下げは、仲介会社も味方してくれやすい
以上、いかがですか。
交渉してみて、もし断られても、「理由はこれかな~?」と想像ができる・・・そのための知識を用意しておくことで、気持ちも多少楽になるでしょう。
ちなみに、上の1~5をもう一度見直してみてください。
お気づきですか?
このうち、ケースとして多い1~4までって、大家さんがこうした理由で断ってしまう方が、不動産会社にとってはダメージになりやすいんです。
なぜって、目の前のお客さんに逃げられちゃうかもしれないわけですから。
なので、礼金値下げ交渉には、多くの場合、不動産会社も前向きにノッてくれます。
結果、入居希望者側の「勝ち」となりやすいのです。
この人に味方してあげたいなあ、と、担当者に思わせるような誠実なアナタであればなおさらにね!
とどのつまり、
礼金は「値下げ交渉をしないと損」と、いうことです。
なお、以上に述べた「礼金」については、首都圏はじめ、主に関東で慣習となっている礼金のことを指しています。
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(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんより)