「価値観が一緒の人と結婚したい」
若い皆さんにそんなこと言われて、
「そうか、いい人見つかるといいね」
と、笑顔で相づちを打ちながらも、実は心の中では「ケケケ」と笑いながら、
ホントはぜ~んぜん同意なんかしていないのが、
ワタクシというオトコです。
イヤなやつですね。
イヤついでに持論を述べましょう。
人生のパートナー選びのカギとして、
人それぞれがもつ「価値観」というものに重きをおくのならば、僕はこう考えた方がいいと思いますよ。
価値観の一致なんか重要じゃない。それよりも
・その相手の方のもつ「価値観」を
・あなたが優しく認めてあげる気持ちになれる
・そんな相手を選ぶといいよ
です。
価値観の一致なんて重要じゃないんです。
だって、結婚相手はビジネスパートナーじゃないんだから。
それよりは、
・ひょっとしたら自分と180度違っちゃってるかもしれない相手の価値観を
・それでもあなたがなぜか優しく包んであげたくなっちゃう
・そんな相手を見つけられた方がナンボか幸せですよ
と、いうことです。
あ、アナタ、いま連想しましたね。
そうです。
ネコやイヌなんか飼っている人は理解が早いと思います。
特にネコかな?
僕は、スーパーで一人で買い物をするとき、
賞味期限や消費期限の違う同じ商品が棚に並んでいたら、
必ず期限が一番迫っているものを買います。
なぜか?
かわいそうな気がするからなんです。その商品が。
「次に僕が捨てられる~!買って!助けて」
って、
豆腐やら納豆やらが泣いている気がして、仕方がないんです。
でも、彼女――愛人は違います。
僕がそんな商品を棚から取ろうとすると、
「またボンヤリして!」
って、叱られます。
「古いの取らないの!」
棚に戻されちゃいます。
そのとき、僕は何ていうか?
「ニャハハ、ごめん」
です。
価値観ですね。
同じ対価でどんなバリューを手にするかについて、
あるいは、
食品ロスが世の中の問題であるのならば、それを考えるべき主体は客なのかお店なのか、どちらなのかを判断するにおいて、
僕と愛人とはあきらかに価値観が違うんです。
でも、僕はそこもひっくるめて彼女が可愛いので、ぜ~んぶ認めてあげちゃうということです。
「不二子ちゃん、キビしいんだわぁ」
ですね。
よかったら参考までに。
もっとも、
人間の幸福に、一律の答えなんてものはありはしません。
価値観や人生の目的が高度に一致している、創業ベンチャーの社長と片腕みたいな夫婦も世の中にはたくさんいます。
幸せな生活をつかんでいる例も多いです。とりあえず外目には。
ただ、見ててちょっと思うのは、
父親と母親がそんな風だと、どうも子どもの方は疲れちゃってるケースが多い気がするなぁ。
親父と母ちゃんの価値観や人生の羅針盤が似たり寄ったりだと、子どもは逃げ場所がなくなって息が詰まるのかも。
そういう場合は、たとえば親戚に風来坊みたいなおじさんがいて、その子に別の生き方を見せてくれるとかだといいんだけど。
つまり寅さんですね。
僕は寅さんのような人生に憧れていますが、寅さんの貧乏な点にだけは憧れてないので、なんとか少しでも稼いでお金持ちになろうと、こんなブログも書いているわけです。
(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんより)