トラキチは野球世代にゃ。
子どもの頃のスポーツといえば、とにかく野球一色にゃ。小学生の男子だったら、野球をやっていないと、「なんで?」と、不思議に見られた世代にゃ。
野球は、なかなか面倒なスポーツにゃ。
ルールは複雑で、専門用語も多いにゃ。プレーや作戦を語る言葉の表現もさまざまにゃ。
そのためか、かなりの量で、日本語を新たに作り出してるにゃ。
同じような例では、相撲もそうにゃ。なんで、前に両方を比べてみたことがあるにゃ。メモに書いて数えにゃがら…
結果、結構な差をつけて、野球の勝ちだったにゃ。
そんな、野球から生まれた日本語を挙げてみるにゃ。
まず、トップバッターは…
何でも1番目は「トップバッター」。政治家は「続投」にゃ
にゃはは。
そうにゃ。いきなり「トップバッター」にゃ。
世の中、何でもかんでも、最初に出てくる人や物は、「トップバッター」と呼ばれることになってるにゃ。
別にバットを振り回さなくても、歌手でも芸人さんでも、みんな1番目はトップバッターにゃ。
「続投」もよく使われるにゃ。
首相も社長も、よく「続投」したがるよにゃ。ピッチャーでもないのににゃw
ほかにも、政治家はよく「登板」の機会をうかがうにゃ。
政党は、党首選挙が終われば、なぜかどこも「全員野球」を始めたがるよにゃ。
とにかく「全力投球」で、頑張っちゃう人も多いよにゃ。
タレントさんやアナウンサーは、問題を起こすと、番組から「降板」させられるにゃ。そのとき呼ばれるのが「ピンチヒッター」にゃ。
病気の時は「リリーフ」が登場して、あとを引き継ぐにゃ。
アウト・セーフは日常語。首脳はくせ球を投げる
「アウト」と「セーフ」は、もう完全な日本の日常語だよにゃ。
慌て者はよく「滑り込みセーフ」で、電車に駆け込むにゃ。
外交交渉では、よく「曲(くせ)球」を投げてくる首脳がいるにゃ。
そんな相手との言葉の「キャッチボール」は、つねに微妙でデリケートにゃ。
交渉のボールは日本側に投げられた、なんていうときの「ボール」も、多分、野球のボールのことだよにゃ。
会社同士の商談なんかでは、よく「隠し球」が出てくるにゃ。
それが素晴らしいと、「決定打」になるにゃ。
でも、あんまりウケずに「空振り」に終わることもよくあるにゃ。
ヒット、ドンマイ、外野は黙っとれ!
「ドンマイ」の出どころも、野球だよにゃ。ちなみに、勘違い英語のひとつともされてるにゃ。
外野は黙っとれ!…なんて怒り方もあるけど、これももちろん、野球の「外野」からだよにゃ。
「ヒット」は、野球だけの言葉ではないんにゃけど、ヒットを飛ばす、というときのイメージは、おそらく野球から来てるよにゃ。
ちなみに、言葉のハナシじゃにゃいけど、「東京ドーム何個分」って、もう完全に日本の数学的単位のひとつになってるよにゃw
野球用語でビジネスシーンも比喩できるにゃ
野球は、比喩するときの題材としても長けてるにゃ。
以下、どっかの会社での風景にゃ。
「〇〇君、あそこの新社長と会ってみて、どうだった」
「ええ、初っ端から直球勝負でビュンビュン質問を投げ込まれて、こちらはタジタジでした。長年レギュラーポジションをもらえず、ベンチを温められてきたせいか、鬱憤もたまっているようですね」
「すると、あちらの親会社との関係はどうなりそう?」
「これからはオレたちが遠慮なく打席に立っていくよ、いい球が来たら見逃さないよ、なんて雰囲気でしたからね。犠牲フライも送りバントももうごめんだよ、ということでしょう」
「すると、われわれの判断も難しくなっていくな」
「はい。流れによっては親会社側から妙な牽制球が飛んでくるかもしれませんから、こっちもうっかりエラーしないよう、さりげなくグラブは構えておいた方がいいですね」
にゃはは。
漫才だったら、ここで、ええかげんにせんかい! ほなおおきに~だにゃ。
(イラストは「かわいいイラストが無料のイラストレイン」さんからお借りしているにゃ!)